妊娠中・産後の血栓にご注意を!
血栓症という言葉を聞いたことありますか?血栓症とは、血管の中で血液が固まり血流を止めてしまう病気のことを言い、震災後など車内でずっと過ごすことで起こるエコノミークラス症候群も血栓症の仲間です。
血栓は足にできやすく、これが肺の動脈に飛ぶと生命の危険に関わる怖い病気です。
なぜ妊娠・産後に血栓症が起こりやすくなるかというと、エストロゲンというホルモンと、血液に含まれる血小板が関係しています。
・エストロゲンとは卵巣から分泌されるホルモンで、血を固める作用があります。
出産の際に出血を伴うため、妊娠するとエストロゲンの分泌量が増えて血を固まりやすくする。
・血小板も血を固める作用がありますが、妊娠すると母体の血液量は妊娠していない時より増加します。
血液量が増える=血小板が増える=血が固まりやすくなる。
以上のような要因で血栓症のリスクが高まると言われています。
血栓症にかかると以下のような症状が出ます。
・手足のしびれ
・息苦しさ
・持続性の胸の痛み
・めまい
・激しい頭痛
・片方の足のむくみ、痛み
このような症状が出た際には、医療機関の受診をおすすめします。
ご近所にあれば循環器内科が良いでしょう。
最後に血栓症の予防方法ですが、
・足の運動
・水分補給
・弾性ストッキング
が挙げられます。
足の運動ですが、産後すぐウォーキングなどをする必要はありませんので、寝たり座ったりしながら、
・足の指を動かす
・足首を動かす
これだけでも随分違います。
水分補給についてですが、体内の水分が減少するとドロドロ血液になるため、こまめな水分補給が必要となります。
最後に弾性ストッキングです。
これは足の静脈を圧迫することで、血液が停滞しにくい環境を作ることにつながります。
是非、出産という大変な痛みを乗り越えた後に他の病気にならないよう、無理のない範囲で行ってみて下さい。
2017年02月06日 13:00